@article{oai:shokei.repo.nii.ac.jp:00000395, author = {土田, 定克 and ツチダ, サダカツ and Tsuchida, Sadakatsu}, issue = {76}, journal = {尚絅学院大学紀要, Bulletin of Shokei Gakuin University}, month = {Dec}, note = {演奏とはエネルギーである。それは「弛まぬ修練」と「霊感の協働」によって磨かれる。「音楽がどこから湧いてくるのか」という問いは永遠の問いである。祖国ロシアの内外を問わず正教徒として生きたラフマニノフは晩年、「音楽の定義」を問う質問状に対し「それは心から心へ向かうもの」「それは愛」と言い、「その母は――悲哀」と書いた。この悲哀は「世の悲哀」のみに意味を限定した消極的な悲哀ではない。むしろそれは「創作の喜びをもたらす霊感」の待機状態を指し、修練や徳に伴う積極的な意味での「霊的な悲哀」であった。社会的成功と功徳の頂点にあって、ラフマニノフは霊的な悲哀のうちに音楽を生んだ。その音楽は「徳に伴う悲哀から生まれた謙遜」に降った神の恩寵に他ならない。「音楽とは愛」であるならば、演奏とは愛を放つエネルギーである。演じるのではなく「溢奏」(いっそう)すること――これこそ、演奏の境地なのである。, 4, P}, pages = {1--16}, title = {音楽の創造力の探究 : ラフマニノフの「悲哀」に見る演奏の奥義}, year = {2018} }